どうも、Yutaです。
これまでも何度か紹介している水の話。
水は生きていくためには絶対必要で、綺麗な水(塩素や洗剤の成分などが含まれていない水)が使えることは私たちが土地を選ぶ際にも最も重要視しているポイント。
『はじまりの家』にて、ほぼ枯渇していた湧き水をいかに復活させたのか。
どんな所から湧き水が出るのか。
濾過の方法は?
今回は、そんな事を書いてみたいと思います。
荒れ果てた水脈
この家は、かつて湧き水だけで生活されていたらしい。
しかし、住み始めた当初はポタポタとしか、水が出ておらず。。
源泉部は、家のすぐ裏の竹藪の中。
山の傾斜を切り崩し、盛り土をして平地が作られている。
この傾斜と平地部分の境界に溝を掘り、そこから湧き水が出ていたっぽい痕跡がある。
図式すると、こんなイメージ。
さて、溝が完全に埋まっている様子なので、掘り起こしてみるとしよう。
水脈のメンテナンス
で、剣スコップにて掘削を開始!!
ザッ、ザッ、カツッ!
ザッ、カツッ!
カツッ!カツッ!カツッ!
全然掘れません!!(><)
理由はこれ。
竹藪の土には、木や竹の細かい根っこと、竹の地下茎が張り巡らされているのです!!
*竹の地下茎があったのは、深さ約30cm位まででした。土表近くにしか根を張らないので、竹藪は地滑りには弱い気がします。
細かい根が網のように剣スコップを包み込むのと、地下茎がカツカツ当たって全然切れないのとで、 ほぼ掘削が進まず。。
はじまりの家の、「買うことを第一選択肢にせず、敷地内の資源を利用して生活する」というコンセプトがあるにも関わらず、早く湧き水が欲しくて、スコップを買ってしまいました。。
でも、これが大正解!!このスコップは自信を持ってオススメします。
幅が細い剣スコップで、しかもめっちゃ丈夫!!
地下茎は斧でブッタ斬りつつ、このスコップでズイズイと掘り進めることができました!!
水脈メンテナンス後の水量
湧き水がほぼ出ていなかったのは、かつて掘られていた溝に大量の泥や土が堆積し、水脈が詰まっていた事が一つの原因でした。
*他にも、山が竹に独占され、土の深層部に植物の根が入っておらず、昔と比べて山の保水力が低下している事も一因だと考えています。
で、メンテナンス後は山肌からジワジワと水が湧き始め、水量が増えてくれました!!!
湧き水の濾過
山の土で濾過されて湧いてきた水。
すでに綺麗だとは思いますが、どうしても葉っぱのクズとかが混入する事があります。
なので、『はじまりの家』ではこんな風にしてみました。
第1濾過(砂、竹炭、シュロ)
塩ビパイプを経由して流れてきた湧き水をタンクに溜めるのですが、その手前でまず濾過。
【材料】
・砂
・竹炭
・シュロ
・バケツ
*もともと、敷地にあった穴の空いたアルマイト鍋を使用していましたが、深さが浅いのでどうしても水量が多いと溢れてしまうので、取り急ぎバケツを使用しています。
【作り方】
*上から順
・シュロ(水が落下してきたときに砂が舞い上がるのを防ぐため、シュロでがかかる場所を分散。)
・砂(砂で濾過。さらに、竹墨が水に浮くため、砂で竹墨を押さえる役目も。)
・竹炭(超多孔質。微細な穴で砂の粒子を吸着。)
・砂(バケツの穴から細かい墨の粒子が流出するのを防ぐ。)
・シュロ(バケツの穴に砂が詰まるのを防ぐ。)
第2濾過・貯水
第1濾過を終えた水は、バスタブに貯めています。(いずれは、バスタブも天然素材の容器を自作して入れ替えたい。)
バスタブに貯める理由は以下3点。
- 第1濾過を通過した泥がバスタブの底に堆積するので、底から少し高い位置からホースで採水する事で、綺麗な水のみを使える。
- 蛇口から水を出すときの水圧を高めたい。
- 多少湧き水の水量が減っても、その場しのぎが出来る。
第3濾過
蛇口に濾過装置を設置。
【材料】
・布
・砕いた竹炭
・紐(葛のツルを使用)
【作り方】
竹炭を布で包み、それを蛇口に紐で縛り付ける。
以上の作業により、こんな綺麗な水が安定的に飲めるようになりました!!
*今の山の保水力だと、1ヶ月以上雨が降らないと湧き水の量が減ってしまう模様。。
裏庭からの湧き水!最高過ぎる。
@はじまりの家#湧き水 #田舎暮らし pic.twitter.com/5e3JU6RWSQ— Yuta@半野生人 (@Amby__Life) September 2, 2018
湧き水が出る土地・環境
地下の地盤や地質など、いろんな要素が絡み合っているのだと思います。
が、シンプルに考えれば、山の谷筋なら少し掘ってあげれば湧き水が出るかも!?
例えばこの等高線図なら、このあたりが谷筋。
『はじまりの家』では、50cm程掘ったら水がジワジワと湧いてきました。
さらに言えば、『はじまりの家』の湧き水は、山頂から60mの位置で出ていますので、かなり低い山でも湧き水は出るはず。
ちなみに、上の等高線図では、湧き水が出ているポイントは尾根に近い位置に見えますが、実際に山に入ってみると、等高線図には現れない程度と言えどもちゃんとした谷筋があります。
なので、もしも山際に家があって、湧き水が欲しい場合、上述の観点で試しに掘ってみる価値はあると思います!!
ちなみに、溝を掘るという行為は、大地にとって非常に有益(土壌の環境がグンと改善される)なので、湧き水目的じゃなくても、オススメします。
その理由は、この記事で少し触れていますので、ご興味ある方は是非ご一読を。
関連記事→新たな出会いを求めて vol.2
以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました!!
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