田植えで感じた人類の行く末

どうも、Yutaです!

高知県の山奥 嶺北地方にとって、6月は田植えシーズン。(全国的には4〜6月と言われています)

農家の方もそうじゃない方も、多くの方がお米を作っています。

まだ自分の田んぼを持っていない私は、田植えのお手伝いをさせてもらいました。

素人の私が、素人目線で気付いた事や学んだ事を書いてみたいと思います。

手植えを体験

このブログでも何度か登場している、『むかし暮らしの宿 笹のいえ』。

宿主の洋介さんは、作物の栽培に際して農薬は一切使いません

そして、昔ながらの方法を試しつつ自分にとって心地良い方法を模索されています。

今回、そんな洋介さんの田植えをお手伝いさせてもらいました!

 

まずは、「苗床」で育った苗を抜きます。

根っこがビッシリ生えていて、抜くのに一苦労でした!

でも、大事な苗なので根っこを切らないよう注意しながら抜きました。(^^)

ある程度抜いたら、それを持って田んぼへ移動。

田んぼに入る前に、必須アイテムの『』と『背蓑 (せみの) 』を装着!!

これらが日差しや雨から体を守ってくれます。

腰の竹籠に苗を詰め込んで、いざ入田!

洋介さん、背蓑着てない!!笑 ちょっと前まで着てたのに。笑

ちなみに、植える場所は事前に洋介さんが線を引いてくれています(35cmの方眼目)ので、それを目安に植えていきます。

しかし、振り返ると意外に曲がってしまっていてビックリ。笑

田んぼではオタマジャクシ、アカハライモリ、コオイムシ等、たくさんの生き物も見れたし、めちゃくちゃ楽しかったです!

 

機械植えを体験

「忙しすぎて田植えがまだ出来てない〜!」とヘルプ要請があり、お手伝いへ。

聞くと、近隣の農家さんが高齢化等によって米作りが出来なくなり、そんな農家さんたちから田んぼを託されたため、作付け面積が毎年増えていっているそう。

今の日本の田舎は、おそらくどこもこんな状態。

田んぼというのはその特性上、放置してしまうと水が貯まらなくなり、田んぼとして使えなくなるらしい。

それだけならまだしも、放置すると雑草が生え茂り、近隣の田畑に雑草の種が飛んだりするので、迷惑をかけてしまう。

さらにさらに、先祖代々の土地だから、自分の代でその土地を手放すのは気が引ける。

 

こんな理由から田んぼは、「作らないけど売らない。売らないけど誰かに使って欲しい。」

という状況に陥っているのです。

 

失礼しました。つい前置きが長くなってしまいました。

 

ここでも、まずは苗の準備です。

苗の病気(いもち病etc.)を防ぐため、ジョウロを使って農薬を散布します。

ペンキみたいな感じ。

それから、苗を軽トラに積み込みました。

田植え機専用の苗箱に植えられた苗。

運搬時は、鉄枠にはめ込むと楽。よく考えられています。

そして、田んぼに到着!!

着いたのは、山の中。いびつな形の小さな田んぼ

家からのアクセスは悪いし、機械で植えるのも難しい。

こんな田んぼから順番に、手放されていきます。

でも、こんな田んぼの集合体が、みんなが好きな棚田なのです!!!

今回お手伝いさせてもらった農家さんは、色んな方から耕作を頼まれて引き受けておられますが、その理由の1つは、「この棚田を守るため」だそう。

他にも、「自分自身が農業を実践して生活しておかなければ、若い人に勧めても説得力がない」とも仰っていました。

なんとも熱い考え。私はこういう人が大好きだ。

 

失礼。また話が逸れました。笑

で、まさかの、2分ほど機械の使い方のレクチャーを受け、田植えをさせてもらいました!

機械に乗っているのは私です。

お手伝いと言いながら、色々と教えてくださり、むしろ僕が受け取ったものの方が遥かに多かったです。

本当に感謝です。

ちなみにこの田植え機、よく考えられています。

*これは私ではありません。笑

これが苗箱の裏側なのですが、この穴からピストンで苗を押し出して、押し出された苗がベルトコンベアで運ばれ、1つ1つ田んぼに落とされます。

落とされた苗は、プロペラ状の羽で根っこの部分を土の中に抑え込まれる仕組みです。

シンプルですが、兎にも角にもめちゃくちゃ早い!!

手植えと比べたら雲泥の差です。

 

他にも、田んぼの水入れを手伝わせてもらいました。

*私ではありません。笑

最高じゃないですか!?山の上の田んぼなので、こんな綺麗な沢から直接水を引いているんです。

気を抜いたら踏んでしまうほど、サワガニがいました!!

この沢で鰻なんかも釣れるそうです!!

ワサビも生えてます!!

最高です!!

 

田植えのお手伝いをさせてもらって、感じたこと

私は自然農法に挑戦したいため、やっぱり手植え派。

で、実際に手植えをしてみて感じたこと

 

・自然と一体になっている感がある。

・田んぼの状態がよく分かる。(田んぼの中を歩き回るので、田んぼの土の硬さや、生物の生息具合など。)

・めっちゃ時間かかる!!!

 

 

対して、機械植えをしてみて感じたこと

 

・超ラク〜!!

・機械高い!!

・機械時々壊れる!!

 

手植えの洋介さんは、「やっぱり一人ではキツイな〜。」と言っていました。(お任せください。私は毎年手伝います!)

 

機械植えの農家さんは、「本当は農薬も使わず、機械も使わずに作りたいけど、人手が無いからどうしようもない」と言っていました。(それでも、かなり減農薬で育てておられます。)

 

それぞれメリット・デメリットがありますが、このままだと持続可能ではなさそう。。

 

やっぱり、田舎といえど、今と昔では生活環境が違っていて、例えば核家族化が進んでいたり、田舎に住んでいても仕事は都市部だったり。

この辺りで今も残る「 () 」。

近所同士でグループを作り、例えば「今日はAさん家の田植えを皆んなでやりましょう。明日はBさん家・・・。」みたいな助け合いの風習。

これも、上述のような環境により、人手も無くなり、時間的な余裕も無くなり、成り立たなくなってきているのです。

 

めちゃくちゃ素晴らしい風習だと思いますが、生きる目的の中で「お金」が占める割合が大きくなってくると、そうも言ってられないよな〜と思います。

今の社会はお金に対する依存度が高くなってしまっているので、その仕組みが変わらないことにはどうしようもないかも知れません。

もしくは、自然に優しい農法で作物を育てたら、大金を貰えるとか。笑

*後者の解決策は冗談です。馬の前に人参を吊るような策であり、根本解決には至らないと思います。

 

でも、やっぱり良くないですか?

綺麗な空気、綺麗な水がある環境で、人の手で大切に育てられたお米

農薬を使って機械で作ったお米とどっちを選ぶかって言われたら、私は絶対前者です。

例え、減農薬だとか言われても、絶対前者。

「食」って、生きていく上で基礎中の基礎ですからね〜。

もし大勢の方がそう思われるなら、農業は絶対に変わるべき!!

そうなる事を私は切望しますし、自分自身細々とではありますが今ある環境下で実践していき、今の時代にあったやり方を見つけていきたいと思います!!

*私は個人を批判しているわけではなくて、こうさせてしまっている環境に問題があるので、それを解決しようと言っています。

*どっちか選べと言われたら前者を選びますが、かと言って農薬を使っているお米も食べます。一貫性が無いように聞こえるかもしれませんが、悪しからず。

最後に

田舎が都会化してきている気がします。

もっとマクロの視点で言えば、日本自体が欧米化してきていて、それぞれの国や地域の独自性が薄れてきている事に、私は少し残念さを感じます。

 

先祖がその場所で、自然と暮らしながら築いてきた文化が途切れてしまう

少なくとも日本では、これはもうかなり近い未来の話だと感じます。

人間は自然の一部であり、真の生きる力とは、「数学」とか「IT」とか「コミュニケーション」とか小難しいものではなく、自然と共に暮らす力だと私は思っています。

だからこそ、先人たちが培ってきた文化は貴重であり、それを途切れさせないためにも、興味がある人はどんどん行動に移しましょう!!

日本の田舎には「限界集落」と呼ばれる集落がたくさんありますが、全然限界じゃありません!

都会には無いものがたくさんあり、人口も減っているので家賃なども安い。

もう、チャンスだらけです!!!!

興味があるなら、今こそ田舎へ行きましょう!!!(^^)

 

以上、これでもかなり抑え気味ですけど私の考えを久しぶりに強めに主張した記事になりました。笑

ここまで読んでくださったあなた、本当にありがとうございます!!(^^)

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